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当ブログは、「中小企業診断士&相続・事業承継FP」の北河内学(ニックネーム)が、主に中小企業経営や相続・事業承継についてつぶやいています。
せっかくなので少々おつきあい頂けるとうれしいです。
今回は「サイゼリヤ」の重要経営指標『人時生産性』についてです。
〇創業者の著作に図書館で出会う
1967年創業の外食チェーン「サイゼリヤ」をご存知でしょうか?
私は最近、昼食ランチでよくお世話になっていて、2019年10月の消費税増税(8→10%)時に、なんと定番の500円ランチの税込価格を据え置いているイタリアンレストランチェーンです。
すごいなぁ、と感心していたら、先日、図書館で同社創業者の正垣泰彦氏の著作に出会い借りてみました。
『おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ』
正垣泰彦(サイゼリヤ創業者) 著
日経BP社 2011年
少々古い本です。
なんか屁理屈のような題名ですが、中身は期待以上。
やはり創業経営者の著作はいいな、と思いました。
まだ途中なのですが、この本の中で著者が同社の重要指標としている経営指標に目が留まりました。
〇独自の重要経営指標「人時生産性」ってナニ?
『生産性を高めること。製造業だろうと、外食であろうと淘汰されず長く続けていく上で、一番大切な事だ。』
という著者が、自社の生産性を測る経営指標について
『適正な利益を確保するという意味で、私が創業時から重視する経営指標が「人時生産性」だ。』
と言う。
いったいどういうものかと見ていくと、
「人時生産性」とは、1日に生じた店舗の粗利益を、その日に働いた従業員全員の総労働時間で割ったものという独自の生産性指標との事。
人時生産性=1日の粗利益額 ÷ 従業員の1日の総労働時間
これで労働投入1時間あたりの粗利益額を求めるというもの。
各店舗には売上目標は課されず、この「人時生産性」の目標を5~6千円に設定しているらしい。
〇生産性を経営指標の最重点にするということ
うーん、この「人時生産性」という独自の経営指標、すごいですね。
店舗に求める経営指標は、店舗がコントロール可能でなければいけないわけですよね。
チェーン店の店長からすれば、売上高や粗利益についてコトロールする事は困難でも、この「人時生産性」であれば、様々なカイゼンの工夫で、労働投入量を減らす余地があり、やる気も出るわけですね。
結果、収益も向上する。
勉強になります。
「サイゼリヤ」では、この他、様々な生産性向上の工夫により、低価格かつ高原価率でも収益が図れる仕組みをつくっているようです。
今回は以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
北河内 学
<資格学習ブログ(抜粋)>